ムロの小規模な生活

リーマンの雑記帳。車とかバイクとか、キャンプとか。

生い立ち

僕は広島の世羅町という結構な田舎の出身だ。

その田舎の中にあって、さらに田んぼしかないような場所の、とある栗林を、親父がチェンソーユンボで開墾し、そこに自力で建てた家で僕は生まれた。

↑当時感ある写真だが、最近趣味のフィルムカメラで撮った我が家。

 

両親は二人とも県南部の出身で、親父は北の国からに感銘を受け、(北の国ではなく広島の北の方に)移住したのだという。

 

そこでの暮らしは、今の僕に大きな影響を与えている。水道はなく、風呂は灯油ボイラーの風呂釜で沸かしていたし、暖房の主役は薪ストーブでトイレはボットン。畑や田んぼの手伝いもよくやったし、味噌づくりは毎年恒例の行事だった。鶏がたくさんいて、毎日卵を取りに行ってた時期もあった。

 

親父が建てた家は基礎無しの小屋のような作りで、しょっちゅう雨漏りはしていたし、隙間風はひどく、冬は晩に食べた鍋の残り汁が朝方凍っていたことがあるほど寒い家だった。ピカピカの自転車や流行りのゲーム機は持ってないし、テレビもNHK-BSしか映らなかったものだから、普通の子の生活が羨ましかった時期もあったが、今思えば生きることのすべてが実家には揃っていたと思う。

 

僕はものづくりが大好きな子供で、小さいころからよく工作をしていた。工業高専に進学すると、バイクや車にはまり、研究室でよくバイクを弄ってた。

 

卒業後は大企業に就職して、いわゆる安泰コースに乗ったのだが、いつかは親父のように自分の手で自分の生活を作るんだと、そんな目標は常にあった。

とにかく、街なかで何千万の家をローン組んで買って暮らすような人生は僕の頭にはなかった。

 

会社の同期に奇跡的におんなじ境遇の奴がいた。車仲間になり、バイク仲間になり、キャンプ仲間になり、登山仲間になった。そして移住仲間になった。

彼とこの先も面白いことがやれそうだ。